No.028 ロイヤルウースターのフラワーペインター

爽やかなグリーン地にゴージャスな金彩エナメル&金彩ジュールで覆われたロイヤルウースターのデザートセルヴィスセット。同じ縁取り装飾技法にて〜フルーツ紋様を中心に描き上げたプレートから風景など優れたペインター達がそれぞれ挑戦したデザートセルヴィスセットが残されています。中心に描かれる紋様によりプレートのアンダーカラーをワインカラー・コバルトブルー等の地色に変え作られたロイヤルウースターの美しいデザートプレートシリーズの一つです。

こちらにご紹介します金彩ジュール飾りに包まれたグリーン&ピンクの窓紋様飾りを額縁に白磁のキャンパスに描いたハンドペイントの愛らしい花々。プレートを手にした者の心を魅了し、まるで魔法の光に包まれたような花の表情を感じさせるのはロイヤルウースターのファインペインターErnestPhillipsのサインを記した作品です。デザートプレートセット一枚一枚の異なる花紋様を独特の色彩と鋭いタッチにて仕上げた花の表情は数多くのロイヤルウースターのハンドペインターの中でも特にフラワーペインターとして語り継がれる作風です。

ErnestPhillipsは1890年頃からロイヤルウースターに籍を置き、主にプレート&ベースのセンター飾りを描くペインターとして活躍しました。園芸家でもあったErnestPhillipsは自分の庭に咲く花々を数多くデッサンしたと伝えられています。作風も花のガーランドや吊り花描きから花網紋様など彼の輝くセンスが花々に息を吹き込むように描かれました。

ロイヤルウースターの花のスペシャルペインターにはフルーツと野草を得意としたGeorgeColeやローズを描くペインターの中で最も伝説的なローズペインターHenryChairとともにロイヤルウースターのフラワーペインターとして1932年まで活躍し続けました。


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